不定期更新! 印象深い外装カスタム紹介②「S&T M1903 ダメージビンテージ」

AIRSOFT97

2019年04月22日 19:45

こんばんは~! AK大好きスタッフのKATSUです。 当記事はビンテージ担当として、変わったご依頼や印象深かったカスタム等をご紹介しております! 第2回は「S&T M1903 ダメージビンテージ」のカスタムご依頼品を見ていきたいと思います!

「S&T M1903 ダメージビンテージ」


実銃は映画「プライベート ライアン」に登場し、第一次大戦から使用されている息の長いアメリカ軍用ライフルで、狙撃銃としてベトナム戦争での使用例もあるようです。S&Tは安価でリアルウッド仕様のエアソフトガンをたくさんラインナップしてくれているので大好きなメーカーさんです! 


というわけで早速分解工程から! フロントサイト前方にあるイモネジを外してサイトを取り外します。次に先端の金属覆いのネジを外したら、ウッドパーツを固定している金輪をフロントの方から抜いていきます。



上部の木製パーツはこれだけで取り外せます。


上部木製パーツの後端の金属パーツも忘れず取りましょう。


次にトリガーガード周辺のパーツを外します。赤丸のマイナスネジ2本を外し、


左右のネジを外します。トリガーガードの上にあるネジはダミーなので触らないようにしましょう。今回は木製パーツのみの状態にするのでダミーの方も取り外します。


前方のネジのみ外せばトリガーガードが外れます。後はストックパッドやスイベルを外せば完全に木製パーツのみになります。ネジ4本外せば機関部を取り外せるので、整備がとっても楽そうですね。


国産メーカーのオールドライフルに比べてコストパフォーマンスに優れたS&Tさんですが、その分仕上げが荒いところもありますね。この個体はニスダレの他に、上部の木製パーツがかなり弓なりに反っている状態でした・・・。


ここまで反ると、先端2か所の金輪で固定した際、後端部分が持ち上がってサイティングにも影響が出そうです。更に見た目もよろしくないのでまっすぐになるよう矯正を欠けたいと思います! まずはニスを全て剥がし・・・


割れないように気をつけながら、上部パーツをお湯をかけて柔らかくし、金属棒に大きな輪ゴムで両端から固定・圧をかけつつまっすぐに矯正していきます。念のため1週間ほど乾燥時間をかけた(※水分が残っていると、後から徐々に反りが戻る場合があります)結果がコチラ!


バッチリ矯正したので、金輪をはめても後端がウィリーしてない!素敵!!



通常「ダメージビンテージ加工」は、元のニスをある程度残したままオイル染めを行うのですが、S&T製のウッドパーツのニスは、定着剤とニス塗料の2層構造になっており、グラデーションをつけてニスを剥がしたり、ニスの上から傷を入れると白化して染まりません。そこで、S&Tまたは同様の方法で仕上げを行っている機種についてはご依頼主様とご相談の上、ニスを残さない状態でダメージ表現付加とビンテージ加工(オイル染)を行っています。



というわけで、矯正の終わったウッドパーツにダメージを入れ、そこから約2週間かけて染と乾燥を繰り返した結果がコチラ!



手入れや良く触る部分は、しっかりとツヤを出して仕上げ



ストックパッド周辺や傷が多くなりやすい先端の木部はあえてつや消しの部分を残して仕上げています。




資料館に展示されているような古さを頑張って表現しています。色調補正等はしていませんが、実際に見ていただいた方が迫力があると思います(手前味噌)!!





今回は木材の矯正加工という初めての工程がありましてので、とても印象に残ったカスタムでした。このような感じで電動ガン以外へのビンテージ加工のご依頼、お持ち込みも可能となっています! ただし当店で施工例の無い機種の場合は分解工賃の価格が変動したり、必要工具やパーツの準備が必要ですので、必ず事前にお問い合わせください。


S&TのM1903個人的にとても気に入ってしまったので、短縮加工など私物をいじくりまわしている最中でもあります(笑) 面白い外装に仕上がりましたら、また別途記事にしようと思いますので、気長にお待ちいただければ幸いです。 以上、スタッフのKATSUでした!




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